PROFILE
社会人になりたての時に今の職場でもあるスタジオの会員になり、ピラティスを始める。
社会人1年目の秋に、現在の職場、ZEN PLACEに入社。
現在は BASI Senior Facultyとして後進の育成にも力を注いでいる。
前回(約7年前)のインタビューでも様々なお話を伺いましたが当時からの変化や、最近の活動について教えてください!
一番大きく変わったのは、出産を経て子育てをしながら仕事をしていることですね。
当時の私は「自分」が知識を身につけたい、「自分」がもっと学びたいという思いがすごく強く、それが一番大事な時期でした。当時は知識に飢えていましたね。
今は生きている上での優先順位が変わってきていて、そのバランスを探していくのチャレンジをしています。
当時はルームシェアをしていていつでも引っ越しできる状態にして、自分がいつでも行きたいところにいけることを一番に考えていました。
それが今は家族ができて住む場所も変わりました。
ライフスタイルも、出産前は都心で自転車でどこでもいける生活をしていましたが、今は海が近くにあって休みの日にいつでも行ける暮らしをしています。
ライフスタイルの変化が、ピラティスに与えた影響はありますか?
子育てを通して自分では思い通りにならないことがあることを学びました。
子供と接する上で、これまでピラティスで学んできたことを活かせています!
妊娠・出産・子育てを通してピラティスをやってきてよかったと思いました。 そして同時に、スタジオに来てくださるお客さんへの共感性が以前よりも増しました。
自分自身が妊娠中や産後に、以前のように身体を動かせない期間があったり心の大きな変化を感じたりといった経験をしました。 産後に自分の身体を再訓練していく中でピラティスが非常に役立ちましたし、それだけでなく思うように身体を動かせないという感覚を知ることができたのも良い経験になりました。
こうした様々な経験を通して、お客さんが時間を使ってスタジオに来てくださることへの尊敬を改めて感じるようになりました。
ピラティスが最近ブームになってきていますが、ピラティスと向き合う上で心がけるといいことなどはありますか?
世の中にピラティスが知られるようになってきたのはいいことだと思います!
ただ、ピラティスがワークアウトの一つとして捉えられて終わってしまう方も多いように感じています。
それ以上の価値がとても大きくあるのにそれを知らないままでいるのはもったいない!
例えばマシンのピラティスも知名度が上がってきましたが、マシンは適切に使わないとただの筋トレになってしまいます。ガシャガシャとマシンを動かしてもしょうがないんです。
マシンの資格をしっかりと学んで取得した指導者のもとで習うのが良いでしょう。
また、ピラティスはマットとマシンの両方があるからこそ伝えられると思っています。マットもマシンも両方良さがあるからです。基本はマットにあります。
zen placeのいいところとしては、マットとマシンの両方を両立して提供できるところだと思います!
ピラティスインストラクターを目指す上で大切だと思うことは何でしょうか?
私が、インストラクターを目指すと思った時に言われた言葉があります。
「ピラティスが好きなだけだったら実践者でいたほうがいい。それを人に伝えるのは全く違うことだ」
と当時のEducatorに言われました。
この言葉を聞いてすごくハッとしました。
なんで自分はピラティスをやりたいんだろうということをすごく考えるきっかけになった言葉です。
自分が感じてきたことを他の人にも伝えていきたいという思いがあってやるのと ただ好きだから資格取りたい、はちょっと違うと思います。
特に私がやっているBASIピラティスの資格は簡単に取れるものではなく大学院相当の教育と言われていて、時間もかかるし知識も練習もスキルも必要になってきます。 簡単ではないけれどそれだけ価値のあるものだと思ってほしいですね。
インストラクター養成コースを通して自分自身が身体も心もウェルビーイングの状態を模索しつつ、副業として始めたものだったけど本当に素晴らしいものだからこれをもっと多くの人に伝えていきたいと思って本業にする人に多く巡り合ってきました。副業として続けている人もたくさんいますよ。
人間の本来持っている、「人の役に立ちたい」という思いが大きな目的になってくるのかなと思います。
インストラクターになった後に大切なことはなんですか?
BASIの創始者のRaelがいつも、「良い指導者であるためには生徒であり続けなさい」と言います。
たまにレッスンを受けにいった時にいらっしゃっているクライアントさんに「え?レッスン受けるんですか?もう教えているのに」と言われることがあるのですが 「もちろんです」とお答えします!
これは、自分が実践者としてやり続けること、生徒であり続けることというのが良い指導者のための絶対の必須条件だからです。教えるようになってもレッスンを受け続けることが大切です。
近くのスタジオの後輩がやっているセッションを急にポンと予約して受けにいくこともありますし、みんなのプライベートレッスンを受けていますよ。
Raelもたまたま隣で練習してたりすると、「ちょっと僕にセッションして」と生徒に言ったりしています!
Facultyになると他のエデュケーターとどのように違いますか?
実は、長いことFacultyになることを拒んでいました。
FacultyになるとBASIピラティスを代表する人として言葉や行動に重みが増してくるのが怖かったんだと思います。
でも当時のFacultyと話して「やってみたらいいんじゃない?」と言われたことでもう少し気軽にやってみようかなと思えるようになりました。
実際にやってみたらわからないことだらけでやめられないんです。笑
常に責任が伴うこともそうですし、周りをリードする一人として自分が自分をいい状態にあり続けたいという自分にとってもいいプレッシャーになっています。学び続けるきっかけにもなっていますね。
今月このコースのこのモジュールを教えるとなったらその練習をもう一回する、教科書をもう一回読む、という振り返りを常にすることができるのでいいきっかけになっています。皆さんから学ばせてもらっていますね。
自分が活動していく中でこれからインストラクターを目指していく人たちと触れ合うことができること、彼・彼女らにとってピラティスを学ぶ道の第一歩を共にできることはすごく特別な時間です。
それでは最後に、今後の展望を教えてください!
今はアジアを中心にピラティスが流行っています。
以前は、海外の先進国でピラティスをやっている人たちがいて、それをしっかり日本に持って行けるようにという思いがありましたが今は逆に日本から発信していけるようになりたいと思っています。 日本が高齢者が最も多い国の一つとして健康寿命を延ばしていくという考え方で、よりイキイキと暮らしている人たちの割合を増やしていくことをピラティスの活動を通して貢献ができたらいいなと思っています!
日本はピラティスはだいぶ浸透してきたけれど、増えれば増えるほど本質は薄れやすくなりますし、形ばっかりに目が行ってこういうエクササイズするやつでしょ、といった伝わり方をしてしまうと逆効果でもあると思うんです。
本当の意味でピラティスの恩恵を受ける人が増えていったらいいなという願望がありますし、そのためにも良い指導者が増えていくことが必然だと思います!
Satokoさん、ありがとうございました!!
あなたのエネルギーの源に関するエピソードをお聞かせください。
知らない場所へ行き、そこにいる人たちやその文化、歴史から様々なことを学ぶことができます。
バックパックひとつで、あまり計画を立てずに旅するスタイルが好きで、これまで15カ国訪れたことがあります。
そのエネルギーをどう活かしていますか? 経験を通して、現在WEとして共通点はありますか?
旅をと通して実際に現地に赴き世界を見ることで、何事にも幅広い視野をもって取り組むことができ、WE(ピラティスインストラクター)としての仕事にも活かされていると思います。
前職 or 大学で学んだこと or 現在のライフスタイルを教えてください。
大学では言語学を専攻していました。コロナ禍で出産し、それを機に湘南へ移住しました。
現在のライフスタイルは、海の近くで暮らしています。